すしログ No. 210 鮨菜和喜智@札幌(北海道)

f:id:edomae-sushi:20171110212812j:plain

約2年ぶりの訪問となった和喜智さん。

初回から感動して再訪を焦がれておりました。

f:id:edomae-sushi:20171110212811j:plain

入り口を入ると、バカラの水晶招き猫が!

銀座の鈴木さんにも鎮座する招き猫ですね。

相変わらず、店内には良い香りと穏やかな空気が流れております。

再訪して感じた点は、より攻めたタネの構成になっている事と、やっぱりシャリが美味しいという事。

2年前も一品一品が強い存在感を示していましたが、構成的には旨味をふつふつと高め満足感に繋げているように感じました。

しかし、今回は初手から力強いタネを連発され、キレッキレ。

とは言え、味覚のバランスが取れており、抑制(引くところで引く)も施しているため、決して食べ疲れません。

シャリは前よりも酢を穏やかにしていますが、北海道の鮨店のシャリとしては赤酢強めでインパクトがあります。

硬さや温度は完璧に近い。

握りも流麗なモーションで、速く、手数が少ない。

前回、「将来的に進化するシャリかも」と記しましたが、2年ほどでここまで飛躍されているとは、正直なところ驚きました。

東京を除く東日本ではトップクラスの鮨であり、個人的に福岡のさかいさんと双璧をなすと感じた次第です。

おまかせは2016年9月から税込21,470円となったそうですが、頂いた後の満足感は高く、下手なお店でそこそこの金額を支払うよりも圧倒的に賢いお金の使い方だと思います。

f:id:edomae-sushi:20171110212825j:plain

この度頂いた日本酒。

まる田・特別純米、二世古・特別純米。

まる田は初めて呑んだが、端正なキレの中にまろみがあり、米の旨味もある、良きスターターであった。

f:id:edomae-sushi:20171110212818j:plain

牡蠣と湯葉の茶碗蒸し

卵の甘みにホッと寛ぎ、出汁の塩梅も良いなぁと思っていると、牡蠣のフレイバーが追いかけてきて高まる。

牡蠣は割と大ぶりで、むっちりとろりとした食感。

酢橘の皮は極僅かに使用しており、抑制が利いており良い。

f:id:edomae-sushi:20171110212833j:plain

羅臼産、10kg。

脂がきめ細かく、旨味に加えて鰤らしい酸味も感じさせる。

ぷりぱつな食感。旨い。

f:id:edomae-sushi:20171110212826j:plain

蒸し鮑

鮑から出たエキスに葛を打ったソース。

鮑の香りと旨味が滲み出ており秀逸。

下に仕込まれたシャリの酸味と肝の上品な苦味がベストバランス。

また、シャリの「硬さ」が食感を増やしている。

f:id:edomae-sushi:20171110212819j:plain

海胆

釧路産。問答無用で美味い。

f:id:edomae-sushi:20171110212816j:plain

ボタン海老

超立派なサイズのボタン海老を塩辛のように漬けている。

熟成で甘みが強められており、それを発酵が感が包み込む。

凄い旨味!

かと言って口に残らず、媚びない。

f:id:edomae-sushi:20171110212822j:plain

九絵、舞茸、白菜

舞茸で秋の香りを感じせ、九絵の力強い風味と脂ならびに食感が主役の座に付く。

白菜の食感と甘みがアシスト。

f:id:edomae-sushi:20171110212832j:plain

鮟肝と奈良漬

言わずもがなのベストマッチ(笑)

旨味、風味、食感において調和が取れている。

鮟肝は黒酒(鹿児島の特産)に漬け込んでいるそう。

この後、握りに移行します。

f:id:edomae-sushi:20171110212830j:plain

毛蟹

初手からパワフルな一貫を手渡しで!

毛蟹は風味豊かで繊維が存在感を示す。

実に良い余韻だ。

旨味にしても、香りにしても。

蟹味噌も混ぜているため、磯が口に満ち溢れる。

大葉に乗せて握っているが、香りの転移は無い。

f:id:edomae-sushi:20171110212824j:plain

縞鯵

熟成を掛けて旨味を強めつつ、シャリの酸味と完全一致!

素晴らしき熟成の仕事。

頂いた後に尋ねたところ、3kgのものを10日間との事であった。

f:id:edomae-sushi:20171110212817j:plain

ボタン海老

甘みが強烈!

そして、食感はブチブチ、とろんとろん。

食感の二重奏で溶けてゆく。

寝かせているもののボタン海老らしい食感が活きているところがポイント。

産地は礼文島との事。

金目鯛

金目鯛

もの凄い脂と旨味!

熟成を掛けている事は明白だが、食感を残しバツバツ感が良い。

炙りも皮下の脂を活性化しつつ香りを付ける程度で、抑制を感じさせる。

f:id:edomae-sushi:20171110212829j:plain

鮪トロ

熟成による強い旨味があるが、酸味も生きており美味しい。

f:id:edomae-sushi:20171110212828j:plain

北寄貝

漬け込み。

超肉厚で甘い!そして、歯切れも良い。

f:id:edomae-sushi:20171110212813j:plain

いくらと海胆

海胆の甘みを、いくらに付けられた軽い醤油が引き締める。

この素材の組み合わせはいくらの漬け込み次第では、旨味が過多にもなり、醤油が主張しすぎる事にもなる。

シンプルでありながら、高い計算を感じさせる。

f:id:edomae-sushi:20171110212814j:plain

ガリ

ここで登場!

ストレートな酸味、そして辛味が一度場をリセットする。

f:id:edomae-sushi:20171110212815j:plain

キンキ

標準和名キチジ。北海道を代表する高級魚。

炙って香りを付けているが、力強い脂の旨味が軽く凌いで来る。

勢いある旨味と香り。

なんと、一晩干して(脱水して)食感を強めているそう。

初音鮨の鮪大トロ炙りを超える、脂の多いタネを用いた個性派仕事。

白身魚なので脂の性質的に上品であり、同時にパンチ力もある点が凄い。

f:id:edomae-sushi:20171110212831j:plain

ボタン海老の出汁で旨い。

f:id:edomae-sushi:20171110212823j:plain

穴子

超絶とろんとろん。

甘みが酢飯の酸味を包み込む。

産地は予想通り対馬。

シャリとのコントラスト的には江戸前や瀬戸内のものよりも良いかと思う。

魚体は130gほどで、骨が障らないサイズを求めておられるそう。

f:id:edomae-sushi:20171110212827j:plain

鉄火巻き

肉厚な切り付けの鮪を使用。

海苔の食感と香りが良く、そこに鮪の鉄分が来て、旨味が広がる。

上質な鉄火巻き。

f:id:edomae-sushi:20171110212820j:plain

玉子

しゅわふわな食感。

ボタン海老を使用し、余韻が長く、香りは上品。

前(甘海老を用いた伊達巻)よりもデザート感が強い。

再訪が楽しみな名店です。

店名:鮨菜 和喜智(すしさい わきち)

シャリの特徴:赤酢を二種類ブレンドし、程良い酸味。非常に美味しいシャリ。

予算の目安:おまかせ21,470円〜

最寄駅:円山公園駅から130m

TEL:011-640-3768

住所:北海道札幌市中央区南二条西25-1-22

営業時間:18:00~20:00、20:00~22:00 ※完全2交代制

定休日:月曜

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA