すしログ No. 212 金寿司@札幌(北海道)

こちらは札幌中心街から少し離れたサッポロビール博物館(苗穂 or バスセンター前)の近くにある老舗です。

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創業は1934年(昭和9年)と、札幌では断トツの歴史。

(知名度では最高峰であろう、すし善さんが1971年となります)

 

店内は昔の風情を残しており、お客同士が肩を寄せ合って頂くところも、今になってはあまり体験できない街場寿司の味わい。

こちらは雰囲気こそが最大の魅力だと感じました。

 

そして、優しさは雰囲気だけでなく、お会計も然り。

一番高いおまかせが16貫で5,600円。

もっとリーズナブルなコースもありますので、ランチは予約必須な程に人気となっております。

僕はもちろん、東京からなので16貫にしました。

 

こちらのシャリは味付けが穏やかで、酸味も塩気も優しく、甘みがあります。

オーソドックスな酢飯だと思いますが、温度が非常に低い点は好みを分けるかと思います。

僕は個人的に、現代的あるいは当世流の「鮨」であるか否かは、シャリによって決定付けられると感じます。

とりわけ、温度と硬さは生命線。

酢の酸味、塩気、甘みと言った味付け以上に、舌が敏感に反応する温度と硬さは握りの印象を決定付けます。

味付けがオーソドックスであっても、温度と硬さが良く、軽やかにほどける酢飯であれば、食の満足度は一気に高くなり、美味しさの連鎖を生み出す事になります。

 

今回は二番手の方に担当頂きました。

まず、隣の親方の握りを見てみると、手数は少なく6手ほどで、捨てシャリと掌ポンはされていません。

二番手の方の握りも非常に親しく、こちらの握りの印象は、上記のシャリによって規定されていると感じました。

また、親方が常連さん4人を相手にされているところ、二番手さんは6人以上対応されており、頼れるポジションを担っておられました。

 

頂いた握りは下記の通りです。

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ガリ

甘みがあり古典的な感じだが、辛みも強い。

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昆布〆。寝かせてから〆ているのか?

身はホロッと柔らかく、老舗の〆の仕事としては意外。

(しっかりと〆て、みっちりした食感である事が多い為)

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北寄貝

網で炙っており、香ばしさの後に甘みが来る。

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アラ汁

ジャガイモが入っている点は北海道らしい。

これはこれで嬉しい。

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帆立

手割き。甘くて美味しい。

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ツブ貝

香りと甘みが弱い。

しかし、シャリの温度が上がり、交換か!?と期待が高まった。

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藁で燻したものを、塩で。

ねっとりと旨く、藁の香りも良い。

タネを室温に馴染ませ、温度を上げると更に良いかと。

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知床産。脂がかなり乗っており、酸味もあって美味い。

ただ、シャリがまた冷たくなり、気になる。

 

ズワイガニ

ストレートに美味しい。

が、腱(透明のスジ)が入っていたのが、気になる。

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鮪赤身

漬け。包丁を入れて軽く筋を断つと更に美味しいかと。

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鮪中トロ

端を炙り、細切りの壺漬を噛ませる。

壺漬の存在は謎だが、炙りが良い。

香ばしさを付加している。

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スルメイカ

三升漬けと供する点が北海道らしい

(三升漬け→唐辛子と麹、醤油を漬け込んだもの)

とろとろで甘いスルメイカに、青唐辛子の香りと辛味がぴったり合っている。

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秋刀魚

〆の塩梅が中々で美味いものの、矢張り低温が気になる。

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穴子

炙ってタネの温度が上がる事で、シャリの低温が余計に気になってしまう悲劇。

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蝦蛄

香り良く、美味しい。

穴子よりも厚みがあるので、シャリの低温が少し緩和される。

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いくら軍艦

ねっちりと強めに漬け込んでいるが、塩気は穏やか。

不格好なのが気になる。

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海胆

シャリ玉を整形して海胆を詰める、おにぎり。

海胆は低温のシャリだと辛いところ。

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甘海老の頭の塩辛

塩辛部分を軍艦の酢飯で拭って頂くと言う、創作的な一品でフィニッシュ。

「面白さ」はあるが、一体感には欠ける。

 

店名:金寿司(きんずし)

シャリの特徴:オーソドックスな味わいで、冷たいシャリ。

予算の目安:にぎり梅1,500円〜おまかせ16貫5,500円

最寄駅:バスセンター前駅から850m

TEL:011-221-2808

住所:北海道札幌市中央区北2条東7丁目

営業時間:11:30~21:20

定休日:日曜

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