すしログ No. 161 鮨わたなべ@四谷三丁目

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7月、8月に立て続けに訪問したので更新致します。

実は、7月お伺いした折に【秘密の海胆】の情報を頂いたので、入荷したタイミングで無理にでもスケジュールを調整して訪問しました。

お店全体の魅力は過去にアップしているので、この度はダイジェスト版で…

【秘密の海胆】のみならず、こちらは全国各地の海胆が頂けるお店なので、夏場は是非とも訪問する価値があるお店だと再認識しました。

先ず、7月訪問時の海胆。

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日高産エゾバフンウニ、下北産キタムラサキウニ、山田湾産赤海胆、淡路島由良産赤海胆、今治産赤海胆、熊本産赤海胆、奄美産シラヒゲウニ。

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悶絶クラスの海胆の協演です。

そして、8月訪問時の【秘密の海胆】。

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産地は北陸の方で、詳しくはオフレコなのですが、漁期は僅か2週間と言う幻の海胆です。

期待を高めて頂きましたが、実に濃厚な味わい。

ミョウバンを使用していないため、雑味が無く海胆の旨味がどんどん広がる。

そして、香りもしっかりあり、個人的には松山の海胆に輪郭が似ていると感じました。

スーッと切れる鋭い香り。

そして、粒子は極めて細かく、口に入れた途端にとろけますが、完全に溶け去らないので存在感のある口当たりです。

いやはや、これには驚きました。

全国各地で様々な海胆を頂いてきたつもりですが、今まで頂いたどの海胆とも異なる独自の味わい。

今でも思い出せる、濃厚で奥深い味わいでした。

さらに、その後は淡路島由良の海胆。

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これも素晴らしい海胆なのですが、前述の海胆に軍配が上がります。

単体で食べていたら、深い余韻を感じていたと思います。

由良の海胆すら圧倒する海胆を頂けたのは、非常に勉強になりました。

この日も海胆の協演で締めくくり。

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利尻、天草、阿久根産シラヒゲウニ、萩。

この中では、海胆一般的に喜ばれる「甘みの強さ」で言うと、利尻が一番強く感じました。

海胆は食べ比べをすると一気に経験値を得る事が出来ます。

甘みだけでなく、香りや食感も大切な素材なので、ブランドに固執するのではなく、率先して食べ比べをすると面白いかと思います。

下記に、他に頂いた酒肴と握りをご紹介します。

今回はシンプルに…

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じゅんさいと小柱

じゅんさいは秋田産、小柱は北海道・野付産。

小柱はむぎゅっとした食感の後に、甘みとほの苦味が漂い心地良い。

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星鰈

東松島産。縁側は素晴らしい味わい。

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マナガツオ

和歌山・有田箕島産。

強い旨味だが上品な余韻、燻香の加減も良い。

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気仙沼産。新玉葱は新潟産。

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縞鯵

鹿児島・甑島(こしきじま)産。

非常に強い脂のパンチと鋭い香り。

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毛蟹

紋別産。イバラガニの内子掛け。あしらいはタケミョウガ。

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ボタン海老

羽幌産。歯応えが素晴らしく、甘みも強い。

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海老味噌と内子の焼きもの

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下津井産。柔らか過ぎず香りを楽しませる仕事。

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黒鮑

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房州産。素晴らしい香り!

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鰻のすき焼き

宍道湖産。焼き鰻ではなく、すき焼きで出されるところが面白い。

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クロムツ

銚子産。和辛子と西京味噌の相乗効果が良く、後からクロムツの香りも楽しめる。

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イサキの白子

これも面白い逸品。濃厚なコクだが、余韻は上品。

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鮎の茶碗蒸し

稚鮎のペーストを用いた茶碗蒸し。

ペーストながらに鮎の姿、風味を描ける味わいとなっており、ハイレヴェルな再構築に大満足。

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ここから握りに移行します。

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竹岡産。〆、脱水の塩梅が良い。

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愛知産。脂の甘みが強く、塩を強めに利かせて封印。

脂もさる事ながら香りも良く、スルッととろける食感。

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鮪中トロ

噴火湾66kg。非常に珍しく赤酢のみのシャリを使用。

通常は赤酢と米酢を混ぜておられるが、この時期の鮪には、旨味を補強するために赤酢のシャリを使用されているとの事。

これには心から納得。

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鮪赤身

香り、風味は夏らしい爽やかなものだが、漬けにしてねっとりした食感を出しており、シャリとの相性が向上。

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新子

天草産。静岡県舞阪などのミョウバンを使用した新子は使わないとの事。

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白烏賊

最初は歯切れを感じさせ、途中からとろりととろける。

この辺りは包丁の入れ方で演出されており、親方の包丁のセンスを感じさせる。

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タイラギ

愛知篠島産。貝の甘みと海苔の香りが良い相性。

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出汁巻き玉子

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海老

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穴子

トロトロ系の穴子としては、素晴らしい完成度。

煮ツメが濃厚であればより自身の好みに近い。

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鉄火巻き

鮪が超たっぷりな鉄火巻き。

これにも赤酢を用いており、一体感が秀逸。

酸味と香りが抜ける酸味残る残る海苔の風味とあかずのコクが支える。

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玉子

サルエビを用い、甲殻類の殻っぽい香りが良い。

しっとりじゅわっとした食感も魅力的。

頂いた日本酒は阿部勘、五凛、蔵王。

8月訪問時…

特に印象的だった酒肴から。

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ながらみ

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星鰈と白甘鯛

星鰈は固有の爽やかな香りと寝かせた甘みが良いバランス。

白甘鯛は皮目を炙る事で脂の強い甘みが活性化しており、美味。

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ボタン海老

今回は軽く炙っており、前回とは異なる食感と甘みが楽しめた。

特に食感は面白く、プチッと切れた後にトロトロととろける。

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ドウマンクラブ

浜名湖固有のノコギリガザミ。

希少性が高く、こちらでも日によって出会えたり出会えなかったり。

内子をフープロで粉砕したソースが濃厚で旨い。

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新秋刀魚と走りの松茸

8月上旬に嬉しい一皿。

秋刀魚は流石に脂控え目だが、香りは十分楽しむ事が出来る。

更に、松茸の香りが秋刀魚の香りを超えて伝わってくる。

贅沢な出会いものに走りの魅力を痛感!

特に印象的だった握り。

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新子

前回と同じく天草産。成長に伴い、旨味が強まっている事を実感出来て楽しい。

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鮪大トロ

青森県大間産、一本釣りの136kg。

夏の鮪らしい鮮烈な酸味に加えて、旨味、甘みも強くなっており良い感じ。

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鮪赤身

赤酢を強めに利かせたシャリで、一体感を向上。

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新烏賊

墨烏賊のこども。夏はアオリイカや白烏賊が中心だが、握りは矢張り墨烏賊…

こどもであっても、舌に触れた瞬間に墨烏賊である事が分かる。

この固有の弾力こそがシャリとの一体感を高める。

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タイラギ

前回よりも軽やかな苦味と香りが強まっており、味わいが向上。

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極めて希少なマダカ。しっかりと火を入れ、噛み締める毎に甘みを滲ませる。

鮑としては独特の仕事。

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酒肴の蒸し鮑のような瞬発力のある官能的な香りは弱いものの、シャリとの相性はよく、一口ごとに喜びがある。

この度の日本酒は、美寿々、十四代。

二ヶ月連続で訪問し、訪問する毎に異なる楽しみのあるお店だと再認識しました。

店名:鮨わたなべ(すし わたなべ)

シャリの特徴:米酢と赤酢をブレンドし、酢、塩の加減も穏やかでバランス良し。

予算の目安:15,000円~20,000円→22,000円~26,000円

最寄駅:四谷三丁目駅から400m

TEL:03-5315-4238

住所:東京都新宿区荒木町7 三番館1F

営業時間:17:00~23:00

定休日:日曜、祝日

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