すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

全力で鮨の魅力を伝えるブログ!日本料理、郷土料理、和菓子の名店も紹介します。Since 2015

すしログ和菓子編 No. 87 虎ノ門岡埜榮泉(おかのえいせん)@虎ノ門

和菓子が特段好きでない方でも、東京の食好きならば何軒か見たことであろう屋号、岡埜栄泉(おかのえいせん)。

僕は昔チェーン店かと思っていたのですが、それは間違いでした。

基本的に全て異なるお店で、暖簾分けによって店舗数が増えた模様です。

現在は東京に30数店もあると言われているとのこと。

あまり情報が無い中、まとめられているサイトがございましたので、参考にさせて頂きました。

豆大福散歩

岡埜栄泉の看板メニューは言わずと知れた【豆大福】ですね。

しかし、「東京三大豆大福」にノミネートされていない理由は、恐らく店舗数が多くて

判断し辛い為なのではないかと推察します。

味で言うと間違いなく美味しい【豆大福】ですので。

 

東京都内の岡埜栄泉をざっくりと整理

当ブログの本旨は「味」なので、すぐに分かるようざっくり整理します。

もともとの「岡埜栄泉」は慶応(1865年~1868年)から明治初期にかけて浅草・駒形にあったそうです。

その原点の本家が親戚筋の5軒に暖簾分けしたことが最初の分派。

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しかし、上野の「岡埜栄泉総本家」(1873年創業)以外はその後に続かず閉業。

結局、「岡埜栄泉」の味を継ぐのは「岡埜栄泉総本家」となりました。

しかし、現在「岡埜栄泉」の味を継ぐ老舗中の老舗は2軒あり、「岡埜栄泉総本舗(株式会社岡埜栄泉)」と「初租 岡埜栄泉総本舗」となります。

同じ屋号のお店が2つあり、「元祖」や「本家」などを謳うと、キナ臭いニオイがするもの。

名古屋や岐阜は戦国時代の名残なのか、下克上店舗が多いものです。

しかし、これらは正当な分かれ方をした模様です。

「岡埜栄泉総本家」の当主が不慮の事故で無くなられたため、後継者が途絶え、番頭さんが上野広小路に独立したのが「初租 岡埜栄泉総本舗」。

「岡埜栄泉総本家」はその後復活を遂げたそうですが、敵対的な分裂ではなく、正当な理由があっての分派となるようです。

(「初租 岡埜栄泉総本舗」は一時閉店の後、2015年に鎌倉で復活されました)

 

なお、「岡埜栄泉総本家」は故・岡野俊一郎さん(サッカー日本代表監督、IOC委員、日本サッカー協会会長)ご実家となります。

日刊スポーツ(2017年2月4日)に「老舗和菓子店社長の岡野氏、模倣店乱立も寛容」と言う題で記事が掲載されたようですが、上記の経緯を踏まえると岡野さんの意図とは不本意に、記者がネットの情報を中心に構築した記事であるように感じました(wikipediaからのコピペもあります)。

 

今回ご紹介する虎ノ門の岡埜栄泉は上野広小路の「初租 岡埜栄泉総本舗」で修業した初代が暖簾分けを許された正当なお店とのことです。

1948年に浅草・本所から虎ノ門に移転されたそうです。

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僕は平日にも伺った事がありますが、ビジネスマンが多く、周囲の大手優良企業の手土産として大活躍しているようです。

休日は土曜の午前中のみの営業となり、倍率が高くなるので予約は必須かと思います。

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現在の最寄り駅は新駅の虎ノ門ヒルズ駅です。

 

虎ノ門・岡埜栄泉の【豆大福】の味

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この度頂いたもの

豆大福270円、栗饅頭、栗羊羹それぞれ290円

ちなみに、包装紙に「高級和菓子」と自ら謳っていますが、こう言う昔のお店のストレートな表現、嫌いじゃないです(笑)

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豆大福

大ぶりで、手にずっしりと重量がかかります。

持ち上げると柔らかいと感じますが、頂いてみると良い意味で食感があります。

くにゅっと柔らかいのではなく、お餅らしいモチモチ感があります。

もち米の風味も芳醇です。

餡はさらっとしつつコクと風味があります。

独特の風味は黒糖でしょうか?

砂糖に黒糖を合わせる豆大福もあるため、そんな気がしました。

甘みはそれなりにありますが、量の割にもたれません。

お餅の中のえんどう豆は硬めです。

しかし、群林堂さんよりは硬くありません。

塩気は比較的穏やか。

総じて、大きいけれどバランスの良い豆大福だと感じました。

これより小さくてもバランスが悪い豆大福が多いので、流石だと思います。

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栗饅頭

栗の成分が不真面目ですが、栗は自家製ではなく仕入れているのでしょう。

香りはしっかりとあり、栗が主役の饅頭です。

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手亡豆で作られた白餡は、みっちりしつつさらりと溶けます。

皮はねっちりしていて、サイズ感も含めて食べ応えがあります。

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栗羊羹

みっちりした食感の羊羹でクラシカルタイプです。

こちらも栗の香りがしっかり。

 

文中で言及した群林堂さんの記事です。


なお、上記に壁を撮影した写真がございますが、こちらは冒頭で参考サイトとして挙げさせて頂いた「豆大福散歩」にある小石川・善光寺の壁面となります。

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第二次世界大戦以前のものと思われ、大変興味深いので僕も見に行った次第です。

 

店名:虎ノ門 岡埜榮泉(とらのもん おかのえいせん)

予算の目安:円

最寄駅:虎ノ門ヒルズ駅から150m

TEL:03-3433-5550

住所:東京都港区虎ノ門3-8-24

営業時間:月~金 9:00~17:00、土 9:00~12:00

定休日:日曜、祝日