鮨が10倍楽しくなる旬魚の世界 No. 27~春~ホタルイカ(蛍烏賊)

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こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。

本記事は「旬の魚」をご紹介する「旬魚の世界シリーズ」です。

当シリーズでは、旬の魚の魅力を鮨ブロガーならではな目線で解説していきます。

今回は「ホタルイカ(蛍烏賊)」についてご紹介します。

すしログ

魚の旬についての記事はたくさんありますが、鮨マニアが解説している記事は唯一無二かと!

楽しんで頂ければ幸いです。

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▼シリーズのまとめ記事はこちらです

ホタルイカ(蛍烏賊)の基本情報と旬は?

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標準和名:ホタルイカ(蛍烏賊)

通称・別称:龍宮そうめん(富山) ※今回調べて初めて聞きました(笑)

英語名:Firefly squid, Toyama squid

旬:3月~4月(漁期は兵庫1月下旬~5月、富山3月~6月)

ホタルイカ(蛍烏賊)についてのすしログ的コメント

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ノレソレに続き、主に酒肴に供される魚介のご紹介となります。

ホタルイカは産地と漁期が限られているのに、全国にファンの多い魚介でしょう。

乾物のホタルイカも酒肴として抜群に美味しいですが、旬の時期に1回は生(茹で)の状態で頂きたいもの。

 

ホタルイカは深海に棲むイカとなり、昼間は水深200〜600mに生息し、夜になると30〜100mの位置に移動する性質を持ちます。

 

有名な産地は2ヶ所。

即ち、兵庫県・浜坂(はまさか)と富山県・滑川(なめりかわ)。

 

滑川のホタルイカは評価が最も高く、浜坂産よりも高値で取引されています。

他に、相模湾や駿河湾のものも、少量流通しています。

 

スーパーで見る市販品は圧倒的多数が浜茹でしたものです。

市場に行けば生のホタルイカも入手可能ですが、旋尾線虫という寄生虫が存在するため、冷凍もしくは火入れは必須です。

 

料理人の方の為に記載すると、冷凍の場合はマイナス40℃で40分以上、茹でる場合は100℃で30秒以上が安全ラインです。

中心温度60℃以上の長時間加熱でも死滅させられるそうなので、真空低温調理も可能です。

 

旋尾線虫はアニサキス線虫よりも微細なので、摘出が難しいそうです。

産地だと【踊り食い】もされておりますが、完全に自己責任となるので、お店であれば気を付けたいところです。

ホタルイカ(蛍烏賊)の鮨における仕事(調理法)

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ホタルイカ(蛍烏賊)の鮨における仕事(調理法)は以下の通りです。

  • 酢味噌和え
  • 串焼き
  • 軍艦
  • なめろう

酒肴で供されるのが一般的で、しかもほとんどが【酢味噌和え】か【串焼き】となります。調理法が似通っているので、【串焼き】でも焼き方を工夫して個性を出される職人さんも。

軍艦で頂いた事もありますが、通常の火入れだと酢飯との一体感はイマイチでした。酢飯、ホタルイカ、海苔の全てがバラバラになっておりましたので…

それこそ真空低温調理を施すか、軽い沖漬けにするなど、食感上の工夫をした方が酢飯に馴染むと実感しました。鮨としてのポテンシャルはまだまだあると感じます。

…と思っていたところ、2021年4月に肝ごと叩いて出される職人さんと出会い、驚きました。一体感が高く、よく考えたもんだなあと。

食べる時はここに注目!

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鮨店でホタルイカを食べる時に注目するポイントはこちら!

  • 一般的な調理法内での工夫
  • 他の調理法で奏功しているかどうか

【酢味噌和え】か【串焼き】が一般的なので、調理の完成度が高いかどうかが重要です。ただ【酢味噌和え】【串焼き】にしただけでは、出す意味があまりありません。一般的な調理法であっても、調理法に向き合って試行錯誤する事が必要です。【酢味噌和え】【串焼き】何れであっても、火入れは最も重要です。

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【プライドフィッシュ登録県】(カッコ内は旬)

富山県(3~5月)兵庫県(3~5月)

掲載した写真のお店

鮨 海宇(東京都)

継ぐ鮨政(東京都)

銀座 鮨わたなべ(東京都)

鮨 桂太(東京都)

すし岩瀬(東京都)

鮨 一新(東京都)

 

▼シリーズのまとめ記事はこちらです

 

鮨と魚をこよなく愛する、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)でした。

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