すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

全力で鮨の魅力を伝えるブログ!日本料理、郷土料理、和菓子の名店も紹介します。Since 2015

すしログ日本料理編 No. 186 永山@広島(広島県)

永山(えいざん)

こちらは2019年9月に広島に颯爽と登場した気鋭の日本料理店です。

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オープン以来、早くも広島と東京の食好きから注目されており、快調の走り出し。

なにせ、ご主人・舛永高太郎さんの修行先は神楽坂の石かわさんと三田の晴山さん

ともに東京で大人気を誇るお店なので、注目度の高さは自然だと言えます。

しかも、東京を代表する和食店の系譜のお店は広島では大変珍しいので。

 

お店の外観は高級感を漂わせおりますが、内装はスッキリ。

上品かつ明るく爽やかで、重たさが無い。

実にリラックスできる軽やかな空間だと感じました。

 

そして、御料理を頂いた感想としては、「広島に今までに無かった日本料理」だと強く感じました。

広島にも何軒か好きなお店がありますが、何れとも違う御料理で、修行の成果が遺憾無く発揮されていると感じました。

同時に、修行先とも異なり、既にご自身の料理の方向性を作られていると思います。

食材や調味料の足し算を控え、シンプルに素材の魅力を引き出しつつ、パワフルな味を楽しませる日本料理。

順当な日本料理ですが、一つ一つに存在感があります。

素材のポーションも大きく、食べ応えがあるお店です(笑)

日本料理で「食べ応え」と書くと、下品な印象を与えてしまうかもしれませんが、味わい的には上品であり、上品なのに力強い内容となっている次第です。

 

今後、広島の生産者さんと繋がり、広島の食材を多用されると、広島を代表する日本料理の一軒となるかと思います。

ご主人の料理への想いは確かなものなので、きっと間違い無いと確信しております。

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この度頂いた日本酒

宝剣・純米超辛口1,200円、天宝一・特別純米八反錦1,200円

 

永山さんの御料理

この度頂いたコースの内容
・先付:車海老の白和え
・椀:鱧と松茸
・お造り:九絵、白甘鯛
・鰻の温かいお寿司
・キンキ幽庵焼き
・海老芋揚げ
・鯛の酒蒸し
・お食事:いくらご飯、留椀、香の物
・水菓子:和三盆と黄粉のプリン

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先付:車海老の白和え

海老の調理が特徴的。

殻付きで揚げており、甘みを引き出しながら生っぽくぶりっとした食感。

出汁と白和えの甘みが包み込み、揚げ生麩、胡桃、春菊、椎茸、柚子皮などが引き立てる。

さらっと個性的な先付けが登場し、嬉しくなる。

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椀:鱧と松茸

吸い地は鰹が端正に漂う出汁で、塩気は穏やか。

鱧も松茸も肉厚でビックリ!

大ぶりの鱧はゼラチン質がたっぷり。

愛媛の大型のものを選んでおられるそう。

松茸は土っぽい香りが強く、食感もタフで、旨味は中々。

端正だが雄々しい椀で、鱧松茸は定番中の定番でありながら印象深かった。

尚、松茸の産地はチベット。

2019年は各地でキノコが不作と聞き及んでおり、豊洲では10月中旬にキロ30万を記録!

本鮪と同じく、海外産であっても調理次第で魅力を引き出せれば十分なものである。

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お造り:九絵、白甘鯛

山葵は吉和産。

九絵は昆布〆。

しっかり〆て脱水しており、昆布の香りも旨味も乗せているが、野暮ッたくない。

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白甘鯛は近火の炭火で皮目のみ炙っている。

刺身で強い旨味を楽しませる魚のチョイス。

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鰻の温かいお寿司

鰻は蒸しの過程を加えているので、ふんわり。良い火入れ。

酢飯の酸味が少し強めで、それが良い。

厚みのある骨董品の塗り物も魅力的。

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キンキ幽庵焼き

漬け込みにより繊維質が凝縮した身から幽庵地を感じさせた後、キンキの旨味が力強く炸裂する。

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海老芋揚げ

徳島産の海老芋との事だが、かなり柔らかく、きめが細かい。

火入れも良く、艶めかしく感じる食感だ。

出汁は上品で、これまたオーソドックスな料理でありながら美味しい。

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鯛の酒蒸し

柳井産。昆布と鯛の骨で炊いたそうで、もの凄いゼラチン質と旨味!

鯛の香りも十分で、繊維質は力強い。

満足度の高い一皿でお食事に移る。

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お食事:いくらご飯、留椀、香の物

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一人前が圧倒的な量で嬉しい。

いくらなので持ち帰りが不適切なので、その場で頂き大満足。

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ただ、いくら自体は皮が厚くなっており、旬の旬を過ぎていた。

一般的に11月に入ると皮が硬くなるのがいくらだが、今回の10月中旬でも11月上旬~中旬の硬さであった。

2019年は11月末までいくらの皮が柔らかかったので、これは残念(2019年11月25日追記)。

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キノコが嬉しい。

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水菓子

和三盆と黄粉のプリン。ソースは黒蜜にラム酒。

晴山出身らしい素敵な水菓子。

プリンは濃密で、黒蜜が更にコクを加える。

 

以上、生ビール1杯、日本酒を2合頂き、お会計は19,910円。

広島だと高価格帯のお店となりますが、お酒を飲んでこの内容でこの価格とは、非常に良心的だと感じました。

東京や京都のお店と比較すると大変良心的なので、わざわざ東京から行く人が多いと言うのにも納得。

価格ばかりではなく、もちろん味も冒頭の通り確かなものであるので、再訪したくなる気持ちは自然だと感じます。

自分自身、異なる季節にお伺いして違うアプローチを楽しませて頂きたいと思いました。

 

店名:永山(えいざん)

予算の目安:おまかせ15,000円

最寄駅:銀山町駅から120m

TEL:070-4352-4891

住所:広島県広島市中区幟町10-3

営業時間:12:00~14:30、17:30~23:00

定休日:日曜

※完全予約制となります