すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

全力で鮨の魅力を伝えるブログ!日本料理、郷土料理、和菓子の名店も紹介します。Since 2015

すしログ日本料理編 No. 185 尊尊我無@那覇(沖縄県)

尊尊我無(とうとがなし)

こちらは「沖縄そば懐石」を謳うお店で、沖縄で他店に無い個性を確立している一軒です。

以前2018年6月に訪問して感銘を覚えたため、この度再訪問致しました。

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御料理は以前と同じものもありましたが、より洗練されており完成度がアップ。

沖縄の食材と料理を日本料理の枠組みで解釈するお店として、魅力を更に高めておりました。

再訪して、完全に違う構成よりも、同じものもありつつ美味しくなっていると

食好きとしては嬉しくなりますよね。

尊尊我無さんの泡盛・古酒

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そして、同じく再認識したのが、泡盛のラインナップと面白さ。

前回も希少性の高い泡盛(古酒=クース)を頂いて嬉しくなりましたが、今回再訪して痛感。

頂いたラインナップ

・請福酒造、KANNAライトテイスト泡盛

・石川酒造場、玉友 沈黙1991古酒

・金武酒造、龍(たつ)鍾乳洞貯蔵1988古酒

・崎元酒造所、花酒、華五水60度

・崎元酒造所、花酒、与那国米仕込み2007古酒

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中でも特に驚いたのが【沈黙1991】。

香りがとても甘く、余韻が凄い古酒。

ナッティな印象もあり、素晴らしいお酒。

いやはや、珍しい泡盛は内地では滅多に頂けないものであり、泡盛も沖縄を訪問する理由の一つだな、と。

イメージを覆してくれる泡盛があり、また、飲み方についても面白い提案を頂けるのが、こちらの魅力。

店長の伊丹功さんのご提案は、泡盛に馴染みの無い人でもファンになる事は間違いありません。

泡盛に苦手意識を持っている人ほど、正直に「実は苦手なんですが…」と伝えた上で、ご相談してみてください。

きっとイメージが変わる一杯を出してくださるかと思います。

 

この度頂いた御料理

※コース価格は8,000円となります

・一口:八重山産小麦の一口そばがき
・前菜
・御椀:島南瓜のすり流し
・造里:目鉢鮪、赤仁、白鞍倍良、袖烏賊、夜光貝
・焼物:比売知(ヒメジ)炭焼
・主鉢:今帰仁アグーすき煮
・氷菓:火龍果
・〆の逸品:沖縄そば
・甘味:紅芋羊羹

 

尊尊我無さんの御料理の詳細

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一口

八重山産小麦の一口そばがき

香りと甘みを楽しませてくれる。

落ち着く定番の品。

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前菜:豆腐ようとたーむ(田芋)の挟み揚げ、島牛蒡のピーナッツ和え、中味とフーロー豆のきんぴら、新もずく・赤毛瓜・スターフルーツ、イラブチャー(ブダイ)の手毬寿司

豆腐ようとたーむ(田芋)の挟み揚げは、豆腐ようのコクと風味に田芋の甘みが寄り添い引き立てる!

島牛蒡のピーナッツ和えは牛蒡の強い風味が良い。

中味とフーロー豆のきんぴらも大変魅力的。

中味(モツ)の風味が良い意味で活かされており、フーロー豆の風味と食感が引き締める。

中味の食感はしっとりしており、味付けはきんぴららしくピリ辛。

新もずく、赤毛瓜、スターフルーツの「美味酢」はシークヮーサーと鰹出汁か?

いわば自家製の沖縄風ポン酢で美味しい。

イラブチャー(ブダイ)の手毬寿司は、イラブチャーを昆布〆にしている。

ブダイの香りを楽しめる〆加減。

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御椀

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島南瓜のすり流し。

トロトロではなく、サラッとした仕上げで、味わいとしても南瓜の甘みを前面に出している。

それでいて昆布を利かせた吸い地が個性的。

吸い地と南瓜の味覚のみで仕上げたシンプルさが良い。

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造里:目鉢鮪、赤仁、白鞍倍良、袖烏賊、夜光貝

全体的に相変わらず良い仕事。

シロクラベラは皮の食感が気持ち良く、寝かせて旨味を引き出しつつ、魚の香りを楽しませてくれる。

アカジンミーバイは薬味と合わせても味わいが死なない。

袖烏賊はねっちりした食感と濃厚な甘みが持ち味。

夜光貝は肝が旨い。

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焼物:比売知(ヒメジ)炭焼、冬瓜おろし、苦瓜、人参

ヒメジは沖縄なのでホウライヒメジか?

ヒメジの旨味とゼラチン質がバシッと伝わる一品。

ゴーヤは揚げ浸しに。

人参はピリ辛の甘酢漬けで、人参の香りが強い。

沖縄の根菜は香りが強い!

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主鉢:今帰仁アグーすき煮、島豆腐とミミガーの飛竜頭、花韮

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今帰仁アグーはやっぱり美味しい!!

味付けが以前よりも上品になっており、今帰仁アグーの魅力を活かす。

身は力強くスッキリした味わいで、脂は旨味が強く、口溶けが最高。

今帰仁アグーの脂の融点の低さは銘柄豚の中でもダントツ。

対照的に、飛竜頭の方には味を染み込ませている。

(一般的に硬質な)島豆腐を用いつつ柔らかな仕上げで、微塵切りしたミミガーが実に良いアクセント。

木耳も入っているが、ミミガーは沖縄らしさと更に異なる食感を加えている。

花韮は香りに加えて甘みもあり、このあたりでも沖縄野菜の魅力を感じられる。

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氷菓:火龍果

即ちドラゴンフルーツ。

シャーベット状でサッパリ。

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〆の逸品:沖縄そば

鰹出汁のキレが最高。

鰹節の燻香すら感じる出汁で、旨味のある麺を引き立てる。

麺はひたすらつるつる、モチモチ。

そして、着目すべきは使用する粉。

小麦の香りが強い、旨い。

やはり美味しい沖縄そばである。

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甘味:紅芋羊羹

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みっちりした後にさらりとする芋感が良い。

紅芋の爽やかな香りが印象的。

 

以上、8,000円のコースにお酒を頂き、お会計は17,000円。

レアなお酒は高いなあと実感しましたが(笑)、内容的には他には無い魅力があります。

ちなみに、お酒部分の価格が怖い方はメニュー(価格記載)から頼めば安心です。

沖縄人でもサプライズのある一軒だと思います!

 

店名:沖縄そば懐石 尊尊我無(おきなわそばかいせき とうとがなし)

予算の目安:夜8,000円〜、昼の沖縄そば懐石3,000円~、ランチ三枚肉そば750円

最寄駅:牧志駅から1,100m

TEL:098-996-1159

住所:沖縄県那覇市樋川2-16-15

営業時間:11:00〜15:00、18:00〜22:00

定休日:水曜

※昼夜のコース料理は完全予約制となります(夜は最大4組まで)