すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

全力で鮨の魅力を伝えるブログ!日本料理、郷土料理、和菓子の名店も紹介します。Since 2015

すしログ日本料理編 No. 174 御料理ふじ居@富山(富山県)

御料理ふじ居

こちらは富山にある日本料理店となります。

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この度、神通川の鮎を求めて旬に訪問しました。


ご主人の藤井寛徳さんは金沢の料亭・銭屋さんで5年間、京都の味舌で6年間修行された後、2011年に富山でお店を開かれたそうです。

料理人としてのキャリアは長く、ただでさえ期待が持てるお店ですが、僕にとっては、全国の河川で鮎を食べこんできた友人のオススメがあり、数年前からどうにかして訪問したかった期待中の期待のお店となります。

僕も様々な河川の鮎を食べてきましたが、その友人には及ばないので、全幅の信頼を寄せている次第です。

訪問してご主人と話をしたところ、【鮎尽くしのコース】は数年前から始めたそうで、その友人の発案によるところが大きいのでは?と密かに推察しました。

 

そして、実際にお伺いした感想としては、期待値を上回る満足度!

鮎が多用な料理で様々な形に化け、一品一品が驚きと喜びに満ちておりました。

秀逸な鮎のコースとしては島根の美加登家さん、個性的な鮎のコースとしては岐阜の泉屋さんなどが頭に浮かびますが、こちらも間違いなく日本が世界に誇る鮎のコースを出せる名店だと感じた次第です。

ご主人は試行錯誤を重ねて現在のコース内容、完成度へと昇華されたそう。

友人が訪問した時よりも美味しくなっている模様です(笑)

神通川の鮎について

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そして、神通川の鮎については、香りの面に関して岐阜和良川や島根高津川のものよりも軽やかであるように感じましたが、旨味は十分に強く、脂が乗っておりました。

鮎は「どこの川か」だけでなく、旬の中でも「いつの時期か」で味わいが大きく変わる魚であり、かつその年の降雨量や気候によっても味わいが変わる繊細な魚。

「○○川の鮎は〜のような味」と断言するには旬の間に数回食べこまないと難しいと感じますが、一言で言うと、神通川の鮎もコースで供しても飽きさせない、確かな食味のある鮎であると感じた次第です。

 

この度頂いた【鮎尽くしのコース】は2万円となり、お店は4千円から頂けるお店なので、高額なコースとなります。

しかし、再び頂きたいか?と聞かれると、力強く首を縦に振ります。

 

鮎尽くしのコース

・先付:鮎昆布〆、長芋かん
・椀:玉蜀黍真薯、風干し鮎
・お造り:洗い、背ごし
・塩焼き
・鮎フライ
・鱒寿司風鮎鮓
・骨せんべい
・強肴:白瓜、鮎真子うるか
・炊合せ:賀茂茄子、鮎
・お食事:鮎ご飯、留椀、香の物(水茄子)
・水菓子:酒粕アイスクリーム
・水菓子:水羊羹
・お薄

 

ふじ居さんの鮎尽くしのコース詳細

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先付:鮎昆布〆、長芋かん

一品目から心が踊った。

鮎への仕事と取り合わせが魅力的で、見た目も涼やかで言う事なし。

昆布〆によって鮎の旨味が凝縮しており、噛みしめると香りが開く。

神通川の鮎の爽やかな香りを楽しませてくれる。

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椀:玉蜀黍真薯、風干し鮎

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吸い地が秀逸で、大変まろやか。

そこに玉蜀黍の甘みと風干しで香りを強めた鮎がぴったりと合う。

吸い地だけでは完成せず、椀種の味覚も合わさって完成する椀である。

先付、椀を頂き、ご主人の腕とセンスが間違い無い事を革新する。

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お造り:洗い、背ごし

ボリュームに驚いた(笑)

生で頂くと感じなかった脂の強さを感じさせ、香りもストレートに楽しませてくれる。

背ごしは骨のサクッ、カリッとした食感が他の刺身には無い魅力。

夏の喜びである。

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塩焼き

焼き加減、振り塩の量ともにバッチリ。

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肝の甘さを引き出し、上品な香りをしみじみと感じさせる。

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手を掛けた料理も美味しいが、鮎の最高の調理法が塩焼きである事は間違いないので、焼きの技術は日本料理人の腕前を冷徹に示す指標。

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2尾目を頂き、もっと食べたいと思わせるのが巧い焼き手である。

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鮎フライ

また異なる形で鮎の香りを楽しませる。

そう、フライと言うある種雑な料理法であっても、鮎の香りを活かしている点が素晴らしい。

付け合せの蓼入りのソースも良いセンス。

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鱒寿司風鮎鮓

これは富山で頂く喜びが、見た目的にも抜群!

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薬味にミョウガ、大葉を用い、うるかも少々使用されている。

鮎はしっかりと漬けており、鱒寿司らしさのある〆加減。

シャリには甘みが付けられており、味わいのコントラストがあり、鮎の魅力を強める。

そして、ガリに生姜の辛味がある点に、ご主人のきめ細やかな配慮を感じさせる。

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骨せんべい

骨自体の香ばしさに加えて、米油の痛快な香りも纏っている。

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骨であっても魅力がたっぷりある点が鮎の美点。

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強肴:白瓜、鮎真子うるか

うるかはぶるぶるっと強い食感で、香りがたっぷり。

強い味わいでありながら白瓜と爽やかに合わせ、夏の風味を清涼感と共に楽しませる。

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炊合せ:賀茂茄子、鮎

賀茂茄子も米油で揚げられており、香りと甘みが強い。

鰹を利かせた出汁の塩梅も良い。

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お食事:鮎ご飯、留椀、香の物(水茄子)

夏に一回は頂きたい、鮎ご飯。

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鮎の香り、旨味、繊維質の繊細さと言った鮎の魅力を全て詰め込んだ素晴らしきご飯。

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お代わりせざるを得ない香りの強さが魅力。

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留椀、香の物もバッチリ美味しい。

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水菓子:酒粕アイスクリーム

富山の酒蔵である桝田酒造店の満寿泉プレミアムの酒粕を用いたアイス。

酒粕の香りが強く、美味しい。

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水菓子:水羊羹

甘みが上品で、大変瑞々しい水羊羹。

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お薄

 

大満足!鮎好きならばヒットする事間違いないお店です。

 

店名:御料理ふじ居(おりょうり ふじい)

予算の目安:コースお昼4,000円、6,000円、夜8,000円、10,000円、15,000円、鮎尽くし20,000円

最寄駅:ライトレール競輪場前駅より650m

TEL:076-471-5555

住所:富山市五福2区5385-5 →移転:富山県富山市東岩瀬町93

営業時間:12:00~15:00 18:00~22:00

定休日:月曜、第3火曜

※完全予約制となります