すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

全力で鮨の魅力を伝えるブログ!日本料理、郷土料理、和菓子の名店も紹介します。Since 2015

すしログ No. 285 千成寿司@淡路(大阪府)

千成寿司

こちらはJR淡路駅と言う大変マニアックな場所にある鮨店です。

短い商店街の途中にあり、お店の外観は鮨店ぽくありません。

f:id:edomae-sushi:20190611201120j:plain

そして、内装もまた然り。

f:id:edomae-sushi:20190611201127j:plain

つけ場の背面は打ち放しコンクリートで、空間の真ん中には白木のカウンターがキリッと鎮座。

イスは赤いカバーのチェア。

f:id:edomae-sushi:20190611201126j:plain

スタイリッシュかつカジュアルな内装で、僅か8席のカウンターは贅沢な間取りです。

 

何故この立地なのか親方にお伺いしたところ、実家が鮨店だったそうで、ご自身は三代目との事。

修行先はお伺いしませんでしたが、モダンな仕事を習得され、当地でお店をリニューアルされたようです。

そして、その立地が奏功しており、価格は非常に良心的。

大体1万円強で満足させて頂ける内容であるばかりか、お酒の価格がおかしい程に良心的です(笑)

日本酒は600円から純米大吟醸1,100円まで。

シャリが強い味わいなので、お酒とも合わせる事が可能です。

千成寿司さんのシャリ

シャリは酸味、塩気ともに割と強めに付けた力強い味わい。

しかし、酢の酸味は尖ってはおらずまろやかで、赤酢のブレンドの塩梅が良いように感じます。

硬さは硬すぎず普通と言える炊き加減。

親方は掌を打ち鳴らす事も、捨てシャリも無く、親指を利かせる速度が速いです。

よって、米粒は気持ち良くほどけます。

なお、使用する赤酢は意外にも岐阜産で、内堀醸造の赤酢との事でした。

東京らしくもなく大阪らしくもない独自の世界観を持っておられるので、今後のご活躍が楽しみです。

f:id:edomae-sushi:20190611201121j:plain

頂いた日本酒

梵純純米大吟醸、滝水流純米、常きげん純米、陸奥八仙 特別純米 ISARIBI

 

千成寿司さんの酒肴と握り

この度は、「握り主体のおまかせ」でお願いしました。

酒肴については「面白いものがあれば」とオーダー。

f:id:edomae-sushi:20190611201122j:plain

キュウリ

土佐酢醤油か?酸味と出汁の旨味が乗ったキュウリ。

f:id:edomae-sushi:20190611201123j:plain

生と漬けの2種類を提供。

生は肉厚でバツバツな食感で、旨い。

漬けは数分程度の即席漬け。

生とのコントラストが良く、上品に個性を表現されている。

f:id:edomae-sushi:20190611201124j:plain

むっちりした身は旨味と酸味に満ちている。

香りは上品。

f:id:edomae-sushi:20190611201125j:plain

鮑の肝

甘みと塩気を付けたペースト。

濃厚だが、ベッタリしない。

山葵と頂くと美味。

f:id:edomae-sushi:20190611201128j:plain

海胆3種

紫とバフンは北海道で、奥が徳島産の赤海胆。

徳島産は意外にも松葉様の香りは弱い。

瀬戸内のものでも、赤はまろやかである模様。

甘みが大変強く、嬉しくなる。

北海道産の紫も中々。

ただ、バフンは収斂味を感じた。

 

この後、握りに移行します。

今回たまたまなのか幾つか酒肴が挟まれました。

f:id:edomae-sushi:20190611201131j:plain

ガリ

甘みは排され、ごくごく弱め。

塩気と利かせ、辛味のキレがある。

酸味が後味を引き締める。

f:id:edomae-sushi:20190611201129j:plain

外で藁で燻された後、炭火で身側を軽く炙り、皮を剥がして提供。

付け合せは和芥子。

寝かせているのか、ねっちりした身から強い旨味が溢れ出て、それを燻蒸香が良い感じに盛り上げてくれる。

実にパンチのある鰹の握り。

f:id:edomae-sushi:20190611201130j:plain

トリ貝

甘く香りも良い。

生に近い食感だが、さっと湯がいている。

f:id:edomae-sushi:20190611201132j:plain

マスノスケの焼きもの

いかなご魚醤を使用した炭火焼き。

これは、旨い。

魚醤なので発酵感のある香りと旨味を纏っているが、身はマスノスケそのものを楽しませてくれる。

炭火なので香りが良い。

皮はパリッと仕上がっている。

f:id:edomae-sushi:20190611201133j:plain

アオリイカ

にゅるりと艶めかしい柔らかさで、甘みを前面に出す。

f:id:edomae-sushi:20190611201134j:plain

海松貝

甘く、磯っぽい香りは上品。

f:id:edomae-sushi:20190611201135j:plain

トリ貝の紐

中々珍しいものを頂けて、嬉しい。

f:id:edomae-sushi:20190611201136j:plain

ヨコワ(鮪)の頬肉の焼きもの

トロトロの脂が実に濃密。

軽く振られた山椒が良い。

f:id:edomae-sushi:20190611201137j:plain

甘く香りの良い鮑。

酸味のあるシャリと合っている。

なお、シャリ櫃の中で温度を高めておられ、大変面白い技。

f:id:edomae-sushi:20190611201138j:plain

鮪大トロ

酸味と香りのあるトロで美味しい。

温度は室温でじっくり慣らしておられた。

f:id:edomae-sushi:20190611201139j:plain

鮪赤身

旨味が強い赤身。

漬けの醤油には出汁を使用か?

産地をお伺いしたところ、佐渡であった。

f:id:edomae-sushi:20190611201140j:plain

小鰭

バッチリ〆!

塩気よりも酸味を特に感じさせ、これがシャリに合う。

f:id:edomae-sushi:20190611201141j:plain

シラサエビ

茹で上げで、温度が良い。

しゃくっとした食感に十分な甘みがあり、シャリの酸味が引き締める。

f:id:edomae-sushi:20190611201143j:plain

昆布〆。酢洗いの後、少し冷やして提供。

旨味を楽しめる仕事。

f:id:edomae-sushi:20190611201144j:plain

旨味が大変しっかりした鯵!

山葵と生姜醤油の2種類の味で提供されるのも楽しい。

f:id:edomae-sushi:20190611201142j:plain

アオリイカのゲソの焼きもの

むっちり感とぷりぷり感があり、甘みも流石アオリイカ。

f:id:edomae-sushi:20190611201145j:plain

太刀魚と海胆混ぜ

これは良いなー!

炭の香りを纏った太刀魚に海胆の甘みがアクセルを掛ける。

太刀魚の香りも楽しめる。

焼きトマト

干してからじっくり焼かれており、皮と糖がとろんとろん。

そして、中心から酸味が滲み出てくる。

お洒落な酒肴。

f:id:edomae-sushi:20190611201146j:plain

金目鯛

安定感抜群の味わいで、脂の甘みと炙った香りが堪らない。

f:id:edomae-sushi:20190611201147j:plain

煮ツメ要らずの深い漬け込み。

関西では結構珍しいように感じる。

f:id:edomae-sushi:20190611201148j:plain

穴子

対馬との事だが、野趣があった。

大型ではなく小型を用いておられる為か。

f:id:edomae-sushi:20190611201149j:plain

玉子

もそっしゅわっとした独特の食感で、甘みは軽やか。

海老は芝海老を使用。

 

再訪したいと思います!

 

店名:千成寿司(せんなりずし)

シャリの特徴:赤酢主体のシャリで、大阪としては酸味、塩気ともに強め。

予算の目安:12,000円〜16,000円

最寄駅:JR淡路駅から160m、阪急淡路駅から180m

TEL:06-6322-7799

住所:大阪府大阪市東淀川区菅原5-5-13

営業時間:17:00~22:00

定休日:月曜