すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

全力で鮨の魅力を伝えるブログ!日本料理、郷土料理、和菓子の名店も紹介します。Since 2015

すしログ No. 253 鮨一條@馬喰横山

こちらは周りの評価が高く、オープン時より課題となっていたお店です。

友人、特に鮨を食べこんでいる友人の評価が高いので、安心して訪問しました。

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お店のオープンは2015年11月ですが、お店は橘町都寿司(現・蛎殻町すぎた)さんの居抜きなので、年季の入った雰囲気があります。

ただ、清潔感はあり、空気の匂いも良いので、寛げます。 

親方は1948年(昭和23年)創業の人形町・六兵衛にて修行された経歴の方。

江戸ッ子気質のある方で、トークも軽妙かつサバサバしていて粋です。

 

こちらの仕事は正当な江戸前であり、今日び珍しいほど。

光り物はしっかりと〆られ、煮ものは濃厚に煮含められ濃厚な煮ツメと合わせる。

それでいて生命線のシャリは現代的に温度管理がバッチリ。

少し高めの温度帯ですが、仕事とのバランスが良いです。

2種類の赤酢をブレンドし、砂糖は不使用。

酸味がしっかり利いており、塩気は尖すぎない。

5、6手の立て返しでふんわりと包み込むように握られます。

たまに捨てシャリはされておりましたが、あまり気になりません。

トータルとして、古典的な仕事を現代的に楽しませてくれるお店であり、老舗を訪問した後に伺うと江戸前仕事の魅力、面白さを感じさせてくれるように思いました。

尚、お茶は熱々の粉茶で濃厚。

強い江戸前仕事の握りには、このお茶が最高に合う。

 

今回は「一通り」でお願いして、25貫+巻物&椀を頂きました。

美味しい鮨は食べれば食べるほどお腹が空きますね(笑)

 

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ガリ

食感はシャキシャキで、酸味がストレートに伝わる。

旨味があるので赤酢も使用されているのか。

甘みは砂糖で付けている様子だが、限り無く弱い。

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むぎゅむぎゅと力強い食感で、噛み締めているとシャリの酸味と融合。

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小鰭

しっかり〆で、酸味もしっかり!

これは古い仕事にかなり近い塩梅。

しかし、過脱水までは行かず、旨い。

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縞鯵

脂が非常に乗っており、香りはかなり上品。

身質はふんわりで、シャリとの相性が抜群。

夏が旬なので、季節外れに凄いな…と思っていたところ、高知産で20日熟成を掛けたものとの事。

ちなみに、親方は熟成にこだわっているわけではなく、仲卸の方からのオススメとの事だった。

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墨烏賊

これぞ墨烏賊!

バツバツした食感は最高。

それでいて甘みも強くなっており、シャリの酸味が余計に甘みを引き立てる。

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カワハギ

肝がたっぷりと噛まされており、身も肉厚。

食べ応え抜群だが、肝はとろりととろけ、甘美。

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海松貝

ジャクジャクした身を噛み締めると、甘みがたっぷり滲み出る。

香りは爽やかな海松貝。

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クロムツ

サッと炙って、香りが良い。

炙った香りだけでなく、火入れして引き立つクロムツの香りも楽しめる。

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鮪赤身

産地は三厩。

スッキリした酸味に穏やかな脂が支える。

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鮪中トロ

強い脂。繊維質はしっかり。

酸味もあるため、もたれない。

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鮪大トロ

脂は強すぎず、しかし旨い。

これは旬前の国産(青森)らしい味わい。

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もぎゅっもぎゅ!とみっちり凝縮した食感。

この煮加減は今日び珍しい。

そして、煮ツメも濃厚で旨い。

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しっかり〆だが、脂が滲んでとろけゆく。

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これもしっかり〆ており、噛み締める喜びがある。

初速よりも中盤からが魅力で、脂と香りが高まる。

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蝦蛄

〆ものだけでなく煮ものも咀嚼が魅力だと感じさせる。

先の蛤も同様だが、噛むごとに甘みと香りが高まる。

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針魚

食感はぶるんぶるんで気持ち良い。

旨味も乗っている。

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春子

これは凄い!

極めて強めに〆ており、笹漬けか毛抜き鮓のよう。

この〆加減と酸味であれば、オボロを噛ます意義がある。

クラシカルでありながら新たな魅力を感じさせる春子。

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青柳

甘く、特有の香りが割とあり、個人的には嬉しい。

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小柱軍艦

大振りな小柱がたっぷりと用いられている。

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車海老

巨大車海老。食べ応え抜群。

茹で置きの古いスタイルだが、巨大なので十分甘い。

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北寄貝

表面を炙り香ばしく提供。

それでいて、身はひたすらトロトロで、甘い。

北寄貝らしい軽い苦味が味を引き締める。

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これまた噛み締め甲斐のある火入れ。

噛むごとに旨味が高まる。

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海胆軍艦

良い口どけで、甘い。

収斂味はかなり少ない。

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貝の吸い物。コハク酸がたっぷり。

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穴子塩

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穴子煮ツメ

穴子の下味は濃厚!

特徴的な点が皮がパリッと炙られている点。

しっとり柔らかく煮ているのに、あたかも地焼きのようにパリッと。

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玉子

しゅわしゅわと溶けるような食感の玉子。

鞍掛けの古いスタイルでの提供だが、味わいは薄くとも存在感バッチリ。

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干瓢巻

しっとり柔らかく煮ている。

醤油は強めで、そこに甘いオボロを噛ます。

 

以上、トータルで23,000円。

この価格帯としては満足度が高いです。

硬派な仕事が好きな方、鮨店は酒肴よりも握りと言う方には確実にヒットするお店だと思います。

 

店名:鮨 一條(すしいちじょう)

シャリの特徴:2種類の赤酢をブレンドして酸味を利かせつつ、香りは上品に収めたシャリ。

予算の目安:握りをフルで頂き、上記の通り

最寄駅:馬喰横山駅から250m

TEL:03-6661-1335

住所:東京都中央区東日本橋3-1-3 奥田ビル1F

営業時間:お昼12:00~14:00、夜17:00~21:30

定休日:水曜