すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

全力で鮨の魅力を伝えるブログ!日本料理、郷土料理、和菓子の名店も紹介します。Since 2015

すしログ No. 246 楠本@百合ヶ丘(神奈川県)

新百合ヶ丘ではなく百合ヶ丘にある鮨店です(笑)

ロマンスカーは言うまでもなく、快速急行など非常に速い電車が走る小田急線ですが、百合ヶ丘は停まる電車も街の雰囲気もスローで、それが良い味を出しております。

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こちらのお店は駅から近い小高い丘の上にあります。

住宅街の手前にありつつ、店内は落ち着ける上品な空間。

それでいて肩肘張らずに頂けるのは、街の空気感を反映してでしょうか。

店内に漂う匂いは良く、美味しそうな予感を感じさせてくれます。

 

ランチの3,900円のコースの内容は、酒肴が3つに握り7貫、巻物。

酒肴はシンプルに季節感を感じさせてくれる良き品々。

シャリは酢が強めでキリッとしており、塩気はそこまで強く感じません。

炊き加減は必ずしも硬めではありませんが、ほどけは良い。

親方は正確な手返しで、手数は少なく四手で握られております。

シャリの完成度と技術は、街場のそれではありません。

【辛子高菜ととびっ子の巻物】には意表を突かれましたが(笑)、全般的にタネの切りつけも大きく、満足度が非常に高いランチ鮨だと感じました。

最後に小鰭を追加しましたが、旬前の小鰭の魅力を巧く引き出される〆加減であり、これを頂いて夜に再訪しタネ質の高い(=お値段が上の)握りを頂いてみたいと思いました。

 

頂いた酒肴

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ゴールドラッシュ

茹でた後に醤油を塗り炙っている。

気が利いた一品目。

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鱧の竜田揚げ

肉厚な鱧をふっくらしっとり揚げている。

付け合せは大根おろしに長芋を加えたもの。

長芋の食感が加わり、飽きを感じさせぬ工夫。

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〆の塩梅が良い。

手前の赤い調味料は柚子胡椒。

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ガリ、べったら漬け

甘みが強めだが、嫌みは無い。

辛味はじんわりと広がる程度。

旨味も強めなので赤酢を用いているのだろうか?

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真子鰈

寝かせており、旨味が高まっている上に、肝を噛ませて風味と旨味が穏やかに広がってゆく。

香りの余韻も強い。

工夫されており、印象に残る一貫目。

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鮪赤身

軽い漬け。夏の鮪の酸味を楽しませてくれる。

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帆立

軽く湯に通しているため、食感が凝縮されている。

用いる煮ツメが濃厚なのが嬉しい。

食感と味わい、これは良い仕事。

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塩、山椒粉、錦胡麻。

やや装飾過剰に見えるが、味わいは良く、蛸の生っぽさを残した素敵な火入れ。

歯切れは良好。

山椒の香りも程良く、足し算が奏功している。

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いくら

程良くプチプチ。

時期、味わい的に恐らく初物。

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鮪トロ、長芋千切りの手巻き

鮪の脂を長芋のとろみと風味が包み込む面白い手巻き。

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穴子

ふっくらと良い煮加減。

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浅蜊の味噌汁

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巻物、出汁巻玉子

これが辛子高菜ととびっ子の巻物(笑)

まあ、確かにこの組み合わせは美味しいですよね。

余りにも江戸前離れしておりますが(笑)

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小鰭(新子2枚) 追加

これは冒頭の通り追加して良かった!

身を凝縮させつつ、しっとり感もある良い〆の塩梅。

特に、この時期の小鰭の「柔らかい皮の食感」を楽しませる点に妙アリ。

もちろん旨味はこれからだが、時期の小鰭の楽しさを引き出している印象を抱く。

 

小鰭を追加して4,700円。

錦胡麻の使用、鮪×長芋、辛子高菜ととびっ子の巻物(しつこくてすいません)など、少々垢抜けないものもありましたが、味わいには文句の付け所がありません。

真骨頂は夜なのかも知れませんが、街場にこのレヴェルのお店があるのは素晴らしい事です。

 

店名:楠本(くすもと)

シャリの特徴:酢が強めでキリッとしており、塩気は穏やか。

予算の目安:ランチ酒肴3品と握りのコース3,900円

最寄駅:百合丘駅から150m

TEL:044-951-1744

住所:神奈川県川崎市麻生区百合丘1-18-12

営業時間12:00~13:30、17:30~22:00

定休日:月曜