すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

全力で鮨の魅力を伝えるブログ!日本料理、郷土料理、和菓子の名店も紹介します。Since 2015

すしログ日本料理編 No. 142 駒形どぜう@浅草

江戸を代表する夏の魚と言えば泥鰌(どじょう)。

旬の時期は同じ「長もの」である穴子と重なり、6月~7月頃となります。

「どぜう」と言う表記は食べた事がない人でも知っている程に有名なのではないでしょうか?

そして、その呼称を生み出したお店こそが、こちらの駒形どぜう。

僕は最初に聞いた時、歴史的仮名遣いで「~でしょう」を「~でせう」と表記するため、それをもじって「どじょう」を「どぜう」にしたのかと思ったのですが、真実はさに非ず。

初代店主は縁起の良い奇数の店名にしようと「どぜう」を使用されたそうです。暖簾はその名で今も掲げられております。

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創業は1802年(享和2年)とかなりの老舗ですが、改名されなかったのは正解だったと思います。

「どじょう」よりも「どぜう」の方がインパクトがありますからね…

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建物は周囲で目を引く重厚な雰囲気で、外国人のみならず日本人でもテンションが上ります。

店内もまた、素敵な雰囲気。

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他の老舗の例に漏れずもちろん下足番の方がおり、座敷席は風情がたっぷりで寛げます。

江戸からの大衆的な雰囲気を感じさせてくれる店内です。

 

メニューを眺めると、どじょうのみならず、他の素材も江戸料理的です。

これは分かる人は更にテンションが上がるラインナップ。

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中から、以下の料理を頂きました。

鯉のあらい980円、味噌田楽550円、どぜう唐揚950円、くじら竜田揚げ1,200円、どぜうなべ1,800円、柳川なべ1,900円

 

頂いた感想としては、どじょう料理の個性が突出しており、下処理や調理に確かなる技術を感じました。

どじょうは一般的に骨が当たったり、泥臭い事が多かったりしますが、こちらのどじょうはそれらとは無縁。

特に【どぜうなべ】のホロッとほどける食感はこちらならでは。

どじょうに日本酒を飲ませているそうですが、流石専門店!と舌鼓を打ちました。

 

「マニアックな食材」である事は間違いないし、食べ比べをされた事のある方は少ないでしょう。

しかし、初めてであれば、こちらのどじょうは最適だと思います。

江戸の粋とともに楽しめるお店です。

 

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頂いた日本酒

駒形どぜう特醸酒【たれ口】900円、【ふり袖】700円

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どぜう唐揚

醤油等の調味料に漬けた後揚げているため、食べ易い。

とは言え、どじょうの力強い香りと軽い苦味を楽しめる。

良き酒肴。

タレは鰹出汁で片栗粉でとろみを付けた餡。

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味噌田楽

意外にも味噌は京風の柚子味噌!

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鯉のあらい

鯉は旨味が乗っている。

食感はしっとり目だが、氷水でしっかり〆ておりプリプリ感もある。

骨の処理は良い。

酢味噌は甘みが強く、芥子をしっかりと利かせたもの。

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くじら竜田揚げ

下味の甘みが強くカリッと揚げているため、鯨の風味は弱い。

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どぜうなべ

これは本当に格別。

せっかちな江戸ッ子によって生み出された浅い鍋で頂く。

どじょうはトゥルンとした後にホロホロとほどける。

どじょうの旨味が口に充満した後、割下の鰹出汁と醤油が支える。

割下が濃すぎない点が嬉しい限りだ。

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たっぷりと用意されているネギがピッタリ合う。

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ホロホロとろけるどじょうは旨味に加えて苦味と香りを楽しませてくれる。

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柳川なべ

開いたどじょうに笹掻き牛蒡の香りと卵の甘みが絡む。

【どぜうなべ】のインパクトには負けるものの、バランスが素晴らしい。

 

ずっと残り続けて欲しい、お江戸の老舗です。

 

店名:駒形どぜう(こまがたどじょう)

予算の目安:4,000円~6,000円

最寄駅:浅草駅から400m

TEL:03-3842-4001

住所:東京都台東区駒形1-7-12

営業時間:11:00~21:00

定休日:年中無休