すしログ和菓子編 No. 39 本家長門屋@会津若松市(福島県)

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こちらは1848年(嘉永元年)に創業された、会津の老舗和菓子店ですが、駄菓子をメインに作っているところがとても面白い。

時の藩主・松平容敬公から「庶民のお菓子を作れ」との命を受けて以来、今も多様な駄菓子を作っておられます。

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店内に入ると、右の方に駄菓子が並び、目を惹きます。

今や素朴な御菓子が減っている状況ですが、だからこそ、良さが引き立つように感じます。

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僕はその中から【かるめやき】を選びました。

そして、駄菓子から発展したこちらのスペシャリテ【香木実(かぐのきのみ)】と【且座(しゃざ)】を購入しました。

これらのために、今回ブログ記事を書いた次第です!

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かるめやき

「カルメラ焼き」とも呼ばれ、ポルトガル語の”caramelo”=甘いものが語源。

砂糖に水を加え加熱しつつ、重曹を混ぜて炭酸ガスが発生したところで、冷やし固めたお菓子。

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カラメル的な香りが香ばしく、食感が面白い。

ガリッ、サクサクッと崩れた後、シュワ〜ッと溶ける。

砂糖で出来ているので甘みがしっかりしている。

これは郷愁をくすぐる良き駄菓子だ。

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香木実(かぐのきのみ)

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霧箱に入っており、個別包装されている点が優雅。

2016年のG7伊勢志摩サミットでふるまわれた御菓子です。

また、WEBに記載されている情報によると、以下のようなエピソードも。

京都の大変由緒あるお寺様の開山忌の主菓子としてお使い頂いた時のこと、その御礼にお寺に伺った際、「全国お菓子は数多くあるが、おたくのお菓子は、真似と虚飾がないので大変気に入りました」の一言に目頭を熱くして帰ってきました。

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見た目は一見するとチョコレートの様だが、齧ると意外な風味に驚く。

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こし餡で構成された内側はサラサラと溶け、中からカリッとクルミが弾ける。

表面にまぶされているのは黒糖だが、風味、甘みともに嫌味が無い。

個性が強いのに一体感が高いため、創作和菓子として完成度が高いと感じた。

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且座(しゃざ)

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シンプルな味わいだが、もち米と味噌の素朴な香ばしさに淡雪のような甘みが混じる。

そこに上品なクルミの風味が混ざり、軽いアクセントとなる。

個人的には香木実の方が気に入ったが、これも良き茶菓子である。

 

店名:本家長門屋(ほんけながとや)

予算の目安:駄菓子類100円台後半、香木実17個入り1,900円、且座14枚入り1,400円

最寄駅:西若松駅から750m

TEL:0242-27-1358

住所:福島県会津若松市川原町2-10

営業時間:9:00~18:00 ※お取り置きでの訪問がベター10:00~18:00

定休日:不定休

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